蒔絵に螺鈿に加賀友禅、九谷焼、伝統工芸品の贅の極み、精緻の極みであろう「驚異の大コレクション 60年ぶりに一挙公開」という。
これは、観ておかなくては!とリーフレットをもらっていたんだが、その中にあった!「菅原道真の生涯を描く『天神縁起』 重要文化財 荏柄天神縁起 巻上」。何と言っても道真さん推しだもの!何をおいても目にしておかなくては!と勇んで参りましたのは東京国立博物館『 特別展「百万石!加賀前田家」』。『天神縁起』は前期展示5/10 (日)まで、数少ない完本だそうです。
当日券で入場
火曜日の12時過ぎは、チケット売り場は一人待ちくらいでした。

【カフェ ゆりの木】で休憩
こちらの支払い方法は現金のみです。


磯辺揚げやみたらし団子も美味しそう。迷ったけれど、ぜんざいにしました。お餅は入っておらず、小豆のみです。温か、冷か、選べます。
ちょうどお昼時は少しは特別展も少ないかも?と、庭園は特別展を見終わってから立ち寄ろうとこの時は思いました。
シンボルツリーのユリノキの花もちょうど開花時期で見頃です。

会場は〈平成館〉

所要時間
ゆっくり観て、途中椅子に座ったり、グッズを見たりして、なんと3時間超え!それくらい至極の品揃えでした(ということで、庭園を回る余力が残っていなかった。先に廻っておくべきだったかな)。
第1会場
第1章 加賀前田家歴代
さて、足を踏み入れて正面のケースには目を奪われるばかりの黄金の兜、そして鎧。すごいとは思っていたけど度肝を抜かれるといった表現が適切かしら。
その後、歴代前田家の甲冑が並びます。2代目利長も意匠を同じくしたと説明にありましたが、銀の甲冑も、とにかく防具としてそして動きやすいよう機能すればいいというわけではないようですね。験を担いで山伏風や中国の官吏風など当主によって、そして時代の流れも意識してなのか、それぞれの甲冑、インパクト大でした。
陣羽織もカッコよかった。日輪波模様や日輪牡丹獅子など楽しめます。
利家が使っていたという算盤も。計算にも強かったという利家、秀吉もその特技を重宝したそうです。
また甲冑や陣羽織の細部まで描いた《50 加賀藩主甲冑並藩軍装図録》には頭が下がる思いだ。芸術品でも工芸品でもないけれど、ため息が出るようだった。
第2章 百万石の文化大名
武だけではなく和歌や書にも力を尽くすという姿勢、上に立つものはこういった視点や発想も必要なのですね。
ここで、《荏柄天神縁起》と対面。「東風(こち)吹かば 匂ひおこせよ 梅の花」で始まるあの歌の場面ですね。《天神画像》もありました。保管するための蒔絵箱も見惚れます。
ここでは古今和歌集、金沢本万葉集、土佐日記、源氏物語、枕草子、あの藤原定家の書体など貴重な資料の数々を拝見できました。藤原定家のぽってりしたような特徴のある書体。和紙も美しく、蒔絵の箱や硯箱と、ここまででももうお腹いっぱいなくらいです。
今年は新しいことを始めたいと絵日記をつけているのですが、絵は中学生以来くらいで、手指とか足とか顔の目鼻口のバランスなど難しい。それが、こちらの《77 豊明絵草紙》、細かく書き込まれていてため息。
《91 アエネアス物語図毛綴壁掛》一角獣がいました。
第3章へ続きます。
第3章 加賀前田家の武と茶の湯
第1会場では刀剣と装剣小道具。これまた名刀ろ小さいのに精巧でこだわりある装剣小道具の数々。
学芸員さんの解説に、この感じは生産地はどこと思われるとあって、感服。
すでに、ここで1時間を超えていました!もう満腹です。
特設ミュージアムショップを覗いて、第2会場へ。
第2会場
お腹いっぱい!と思っていたのに、第2会場、別腹でした。
まずは茶道具。利休のお茶杓もありました。茶入に『富士』『蛍』『茄子』など愛称で呼んでいて、道具への思い入れも伝わってきました。そして、貴重な《曜変天目》も。《144 梅花天目》も、こちらは天神にならっての梅花モチーフかな。よくぞ手に入ったなぁ。
そして、「裂」と呼ばれる布切れ。ここにも梅の花モチーフが。そして、子どもが馬ではなく羊に乗っている。どんな意味があるのだろう?
「裂」については、特別展だけでは紹介できず、東洋館 5室にて2026年4月21日(火) ~ 2026年7月12日(日)の期間、名物裂の多種多様な文様、染織技法、近年の調査で得られた知見と、拡大写真や図を用いて解説しているそうなので、余力がある方はぜひこちらへも足をお運びください!
第4章 天下の書府
下村観山筆《152 前田綱紀画像》から始まるこの章は、第5代前田綱紀公の功績の大きさときめ細やかな仕事に足の疲れも忘れるほどだった。ちょうど北の丸公園内の東京国立近代美術館では下村観山展が開催されているので、閉幕間近ですが(5/10まで)こちらも足を運びたいところ。
日記や旅中雑記も細やかだけれども整然と書き込まれていて、見入ってしまった。
あの《日本書紀》も!そして《百工比照》!タイトルに「空前の工芸資料」とあるけれど、加賀の工芸品の超絶技巧が今もなお引き継がれているのはこういった努力もあってのことなのかな。生活の中にこれだけの美が散りばめられていて贅の極みだ。
それから「能」の世界。《186 真蛇》元は若い女性が深い恨みや嫉妬でこうなってしまった様子を表しているとのこと。時代を超えても人の悩みは変わらないけれど、こうやって形にして戒めと悲しみを教えてくれているのだろう。
この展示室で最も印象に残ったのが、あの赤門で有名な13代前田斉泰と溶姫の合筆《204 菅公神号幷梅図》。こちらは5/10(日)までの展示。人が前にいなくなっては観て、譲って、を繰り返して長い間眺めていたい作品だった。
溶姫筆は後期では《桜花野馬図》が展示されます。これもぜひお目にかかりたい。
〈第5章 伯爵前田家のコレクション〉は一部写真撮影が可能です。




几帳面な字。
たっぷりどっぷりと百万石加賀前田家の至宝に浸りました。気づいたら午後四時前。電車が混み始める前に帰りたいところ!と現実に引き戻され上野を後にしました。トーハクを訪れる時は時間をたっぷり取って訪れたい。日曜美術館で俳優の井浦新さんが展示室を回るのにも何時間も歩き回ることから「芸術は体育会系だ!」みたいなことをおっしゃっていましたが、ほんとにそれ!
もうすぐ大規模改修工事で長期の休館に入る東京文化会館に挨拶をして駅へ。




















































































































































































































