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【読書録】「ハウ・トゥ アート・シンキング 閉塞感を打ち破る自分起点の思考法」(若宮和男・著/実業之日本社)を読んで

「アート」という言葉が目に入ってそれだけで手に取ってみた。絵のことはあまりよく分からないけれど、東京に住むようになって、東京らしいところにたくさん行きたいと思っていたら、いつの間にか美術館・美術展巡りが好きになった。東京には大小たくさんの美術館があって、規模が大きくはない美術館にも足を運びたいと思いつつ、つい、企画展の前売り券なんか買っちゃうと、大きい美術館の企画展巡りでいっぱいになってしまったりするけど、何度も足を運び、画家の名に触れ、作品に触れることによって、そしてキュレーターの方たちの思いに触れているうちに、ちょっとづつではあるけれど、画家の人柄とか、思いとか、交友関係も知ることが出来てきて、それから「アート」と言われると目が向くようになった。

こちらの本はサブタイトルに「自分起点の思考法」と題されているように、

「アート シンキング」とはビジネスにおける思考法の進化

「ハウ・トゥ・アート・シンキング 閉塞感を打ち破る自分起点の思考法」(若宮和男・著/実業之日本社)

とあるのですが、物事を捉える「視点」についてのことでもあるんだなと感じた。

〈物事を見る視点についてはこんな人もお話しされています〉

以前、テレビ東京「カンブリア宮殿【都会のオアシス『銀座ルノアール』9年連続増収のワケ】」(2019年10月10日放送)の回で、社長の小宮山 誠さん

  • 「鳥の目」
  • 「虫の目」

など多角的に物事を見れるようにと従業員の方にお話しされていた内容が思い起こされた。

この本の中で出てくる視点とは

  • 「ロジカルシンキング」
  • 「デザインシンキング」
  • 「アートシンキング」

とあって、若宮和男さんによる例えは、ある店舗の売り上げが減った理由を「デザインシンキング」の視点から見てみると「ある地域で駐輪の取締りが厳しくなったために、それまで自転車を利用して買い物に来ていた客が行けなくなった」ということが見えてくる、といった感じ。

また、例えば誰かにプレゼントを選ぶとき、

日頃からその人の好きなこと・もの、興味がありそうなものを観察していて、その人が喜びそうなものを選んで渡すのは「デザインシンキング」の視点から選んだ行動で、

アートシンキング」の視点から選ぶと「自分の好きなものを選んで渡す」となるそうです。

視点を変えてみることによって、思考法を変えてみることによって、見えてくるもの、氣付けることが増えてくるというのはいろいろな立場の人から見て社会がより良くなっていくことにも繋がると感じる。

アート・シンキングは「身体」に重要性をおきます。なぜなら、「身体」は「ちがい」を生み出す「変化」と「異質性」の源だからです。

「おなじ」より「ちがい」が価値である「アート」パラダイムには、頭より身体の方が適しているのです。

「ハウ・トゥ・アート・シンキング 閉塞感を打ち破る自分起点の思考法」(若宮和男・著/実業之日本社)

そうそう!東京らしいことをしたい!と思い「大学の社会人向け公開講座を受けてみる」というのもいいかな、と上野によく足を運んでいたこともあり東京藝術大学の公開講座を受けたことがある。興味深いのがたくさんあって申し込みに迷ったのですが、その中で「芸術を表現するには身体が要」というようなことが説明されていて「楽しく自分を解放する動きとは」〜古武術的身体操作から種々の体操〜の講座があり、受講したことがあるのですが、芸術と身体が結びつくと考えられているのが目から鱗でした。なぜなら、私がこれまで身を置いてきた場所は、学校でも社会に出てからでも体育会系と芸術系とは一線を引かれているような受け止められ方をしているところばかりだったからです。身体の使い方、身体との向き合い方について再認識しました。

アートの制作は、主体である「作者」にとってさえ、計画どおりにはできません。

つくり終わってみると、当初思ってもいなかったような作品ができているのです。ここで興味深いのは材料による自由の「制限」、つまり思い通りにならないものとの出会いによって「思いもよらない」作品ができる、ということです。アートをつくるとき、素材の制限に触発されて、「自分」が変化していくのです。

「ハウ・トゥ・アート・シンキング 閉塞感を打ち破る自分起点の思考法」(若宮和男・著/実業之日本社)

自分を「アップデート」させてくれるものとは

制約や抵抗を感じたとき、そこから生まれる工夫が「自分」をアップデートさせてくれます。

「ハウ・トゥ・アート・シンキング 閉塞感を打ち破る自分起点の思考法」(若宮和男・著/実業之日本社)

先の感染症予防としての緊急事態や、災害など、材料だけではなく生活の上でも制限が課せられる時があることを、私たちは今回いやでも体験することとなった。そんな時に、↑の言葉は、私たちを励まし、勇気づけ、視点の方向性を示してくれる氣がする。

制限を不自由と感じることなく、不平や不満を募らせるのでもなく、思い通りにならないものとの出会いを楽しんでいく姿勢。これは、アートに限られたことではなく、生活、ひいては人生の上でも「思いもよらない」面白い展開になるかも知れない。

エフェクチュエーション理論

(中略)

一つひとつ、ビジネスとアートの観点からみてみます。

Bird in Hand

手もちのものを組み合わせて新しいものをつくり出すこと。

「イノベーション」には新しい技術や莫大な予算が必要に思えますが、すぐれた企業家ほどないものねだりせずに、まず自分の手の中にあるものからつくり始めます。

「ハウ・トゥ・アート・シンキング 閉塞感を打ち破る自分起点の思考法」(若宮和男・著/実業之日本社)

これまで色んな本を読んできたけれど、今あるものを生かす、というのはよく書かれている。これは、共通点です。これで思い出すのは、昨年公開されたディズニー映画「アナと雪の女王 2」の場面です。アナがエルサを助けるためにどうしたら良いか、そのときの教えが「今自分にできることをやる」でした。

「自分には今何があるか」【棚卸し】ともいうのでしょうか、「何ができるのか」できることを考えてみる、できることをやってみる、あるものに目を向けてみる、という視点、行動力、持続力も持ち合わせたいと思う。

〈「乳幼児の目」の視点もオススメ〉

そして、個人的には「乳幼児の目」の視点もオススメだと思う

おもしろいと思ったのは、乳幼児は「不便」とか「古いのより新しいのがいい」という視点は持っていないような氣がするのです。そうすると、先入観無しに物事を楽しめるような氣がします。

【後記】「世界一受けたい授業」でも五木寛之さんが「できることからやっていくことが今大事」と話されていました。

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ハウ・トゥ アート・シンキング 閉塞感を打ち破る自分起点の思考法
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大河の一滴 (幻冬舎文庫)

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