大手デパート勤務で美味しいものも知り尽くしているだろう知人が、何かの折には必ずと言っていいほど送ってくれた菓子折りが東京會舘のプティガトーだった。地方出身のわたしが『東京會舘』を知った経緯。他には『銀座ウエスト』のドライケーキやリーフパイもね。
それから、友人が私の誕生日にぜひにとご馳走してくれたのが、日本橋三越本店特別食堂での「東京會舘のマロンシャンテリー」でした。
東京會舘の本格的な伝統フランス料理を、もっと気軽に味わっていただきたいという思いを込めて、コース料理やドレスコードにとらわれないビストロのように、アラカルトを中心としたスタイルで楽しめるレストランを提案いたします。
Drape 東京會舘 公式ホームページより
土曜日のランチタイムをレポートします。
辻村深月さんの小説『東京會舘とわたし』(文藝春秋)も、東京會舘が歩んだ歴史、時代の流れの中でのストーリーがじんわりと心を暖めてくれます。
ドレスコードなんて、あまり縁のない世界で育ってきたもので、「なし」と言われてもどのくらいの服装なのかちょっとドキドキでした。
【予約していきました】
公式ホームページより予約をして行きました。
土曜日の12時、テーブル席を選びました。2日前の木曜日にはまだ空席があり予約できました。
当日、12時少し前にお店に着いたところ「予約とご利用のお客様で満席です」とのことでした。
空いた席には「RESERVED」のプレートが置かれていたので予約のお客様が多いと感じました。
それでも、この日は13時頃には予約なしでも入れそうでした。
予約は、テーブル席は、席のみの予約もできます。
予約の時点で「用途」の入力欄があります。「お店からのご質問」でアレルギーや苦手な食材を記入する欄もあります。
【《Drape 東京會舘》】
オープン: 2023年3月16日グランドオープン
ドレスコード:なし
コンセプト:劇場
【ドレスコードなし、皆さんどんな服装?】
この日は雨で少し肌寒かったので、コットンのニット・セーターとチノパン、靴は、パンツに合うのはスニーカーしか持っていなくてそれで。
周りの皆様は、綺麗めなひと目見て質の良いものだと分かるものをお召の皆さまが多かったです。ジーンズ、スニーカーの方もいらっしゃいました。
【《Drape 東京會舘》アクセス】
東京都千代田区有楽町 1-5-2
東宝日比谷プロムナードビル 2F
TEL:050-3177-2770
・地下鉄 千代田線、日比谷線 日比谷駅 A5出口 直結
・JR山手線、京浜東北線 有楽町駅(日比谷口)徒歩3分
・地下鉄 丸ノ内線 銀座駅 C1出口 徒歩4分
【地下鉄(東京メトロ) 千代田線、日比谷線 日比谷駅 A5出口 直結】で便利
【JR有楽町駅(山手線、京浜東北線)(日比谷口)徒歩3分】
JR有楽町駅からは「日比谷口」改札を出て横断歩道を渡って左手に進み、大通り(晴海通り)を渡って右手に進みます。
大通り沿いにある1階にラコステが入っているビルです。
ビルに入って正面エスカレーターを上り、2階右手目の前が《Drape 東京會舘》です。お店の前に丸椅子が設置されています。
【この日のメニューは「ランチセット(本日の前菜 + メインディッシュ 2品)¥5,000」】
お手軽な「プレートランチ」¥1,980や、13時から提供されるコーヒーとデザート3点盛りの「ランチプラン」¥3,800も魅力的ですが、本日は、オープンして間もないのと、初めてのお店だったので、ランチセット(本日の前菜取り合わせ + メインディッシュ 2 品)¥5,000を楽しみました。メインディッシュ1品だと¥3,600。すべて税込み金額。
テーブル席からの眺め。大きめの窓で開放的です。
予約の際にランチセット(本日の前菜取り合わせ + メインディッシュ 2 品)も一緒に注文していましたが、席についてからドリンクメニューやアラカルトメニュー表、もう一度見て追加で注文もできます。ここでも、アレルギーや苦手な食材がないかの確認があります。
メニュー。
魚は料理も食べるのも苦手なもので、だからこそ、外で美味しい魚を頂きたいと思います。ムニエルとポワレの2品でいこうと思っていましたが、この場で、「スズキのポワレ」と、やっぱりお肉「伊達鶏のシュプレームソース煮込み」を選ぶ。
パンは、何もつけないで食べても美味しいとのことですが、フランス産のオリーブオイルやバターを追加で注文もできます。¥440くらいでした。そのままで味わってみたかったので今回は追加注文はせず。
本日の前菜取り合わせ 野菜たっぷりに食用花も可愛らしい、パテはピスタチオがアクセント。
メイン「スズキのポワレ」
バターの風味がしっかり感じられて、個人的には好きな味です。皮目パリパリ、身はふっくら、魚が苦手な私でも美味しくいただけました。
「伊達鶏のシュプレームソース煮込み」
シュプレームソースとは、ホワイトソース(ヴルーテ(Velouté))に鶏と野菜のブイヨン、生クリーム、マッシュルーム、バター、レモン汁が加わったソースのようです。こちらもバターをしっかり感じられました。
さいの目のパプリカが宝石のようで可愛くて綺麗なソース。
このプチトマトをどうやって食べたらいいのか?とちょっと困惑(笑)。
黒豚のオルロフ風 モルネーソース
オルロフ風とついたら、ざっくりと説明すると、塊肉に切り込みを入れ、タマネギ、バター、生クリームを合わせたスービーズソースとトリュフを挟み、ホワイトソースに卵黄とチーズを合わせたモルネーソースをかけて焼いたもの、のようです。
Drapeのものは、添えられたハッシュドポテトはそのままでも美味しいですが、ドミグラスソースとも相性が良いとの説明でした。
チャイがメニューにあったら必ず頼んでしまいます。こちらのチャイはミルクとジンジャーの泡泡タイプ。
ショコラテリーヌ¥990
舌の上がチョコ濃厚で至福。中にはカシスのマルムラード。マルムラードとはフランス語でジャムを意味します。写真がぼやけているのが残念ですが。キューブの下にはコーヒーのクランブル。クランブルはイギリス発祥で、小麦粉、砂糖、冷たいバターを混ぜたもの。バニラアイスとカスタードソース添え。大満足。
チーズケーキ¥990
タブーですが、一口いただきました。
こちらもうっとりする美味しさ。ビーツのクッキー、バニラアイスクリームを添え。ソースはマンダリンオレンジとブラッドオレンジ。
美味しいものを口にするときは口数が減ってしまいます。
【コースの所要時間】
予約の時間は12:00〜14:00となっていますが、ゆっくりめのペースで頂いて、デザートまで終えたのは13時頃でした。1時間ちょっと見ておくと良いと思います。
【良い時間と空間だったと余韻が残るお店】
私は壁側に座っていたので、オープンキッチンも目に入りました。料理のスタッフさんはお若い方が多くいらっしゃいました。なんだか、それもいいなと思いました。
サービスのスタッフさんは、目にそんなに入る位置にいらっしゃらなかったのに、コップの水が少なくなってくると絶妙なタイミングで注ぎにいらっしゃいました。また、帰りがけ、私の身長に合わせて腰を落としてご挨拶をされ、その丁寧さに驚きました。
美味しくて、安心のサービスの時間と空間は、その後もふんわりと幸せな余韻が残りますね。
伝統の東京會舘のフレンチを《Drape 東京會舘》で、気軽に楽しめます。