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【上野・国立西洋美術館】リニューアルオープン記念「自然と人のダイアローグ」所要時間・混雑具合・グッズ

2020年の秋から約1年半、リニューアルのために休館していた国立西洋美術館。

1年半休館なんて長いなぁ、寂しいなぁと思っていたけれど、ちょっと不謹慎な言い方ですが、コロナの荒波の最中と休館期間が重なって「ちょうど重なるなんて国立西洋美術館って運がいい!?」と思ったりして、ようやく世の中も落ち着きを取り戻した今春、タイミング良くリニューアルオープン!

建物自体が世界遺産でもあるので、展示物だけではなく、外観から内装、設計までも楽しむことができます。前庭も開館当時の姿に近い状態に戻されました。

個人的にはリニューアル前の、緑のある前庭が好きでしたが…。

でも、設計したル・コルビュジエさんの意図はこの広場空間にも込められているので、それを感じてみましょ。

《参考》にどうぞ!YouTube【オンライン・レクチャー『ル・コルビュジエと国立西洋美術館』】配信されています!

オススメ!《国立西洋美術館一般向けプログラム》

国立西洋美術館では、より鑑賞を楽しめるように「美術トーク」、「建築ツアー」、「講演会・シンポジウム」などのイベントもあるので、こちらもぜひ公式ホームページからチェックしてみてください!

さて、現在開催されている「国立西洋美術館リニューアルオープン記念 自然と人のダイアローグ フリードリヒ、モネ、ゴッホからリヒターまで」に関連しては、オンライン参加型の講演会も行われています。

6月18日(土)14時〜15時の回では館長の田中正之さんによる「20世紀美術における『自然』」でした。

内容は、

  • セザンヌとセザニズム
  • キュビズム
  • シュルレアリスム

について、また、本展の図録に詳しく記されているそうですが、今回展示に協力を得ているフォルクヴァング美術館がニューヨーク近代美術館をつくるときにその展示をどんなふうにするか、など影響を与えたというお話しもありました。

現在の美術館ではあまりにも一般的な当たり前の展示様式ですが、ベージュの壁に絵画を1点1点、上下左右には十分な空間の余裕をもって展示するというのはこのフォルクヴァング美術館から広がったそうです。当時は、濃い色の壁に余白を埋め尽くすように絵画を並べての展示で、余白の美は斬新だったそうです。たしかに、今ちょうど同じ上野公園の東京都美術館で開かれている【スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たち】でスコットランド美術館の映像を観ることができますが、盛りだくさんで展示されていましたね。

次回の「国立西洋美術館リニューアルオープン記念 自然と人のダイアローグ フリードリヒ、モネ、ゴッホからリヒターまで」に関連しての講演会は7/16(土)。事前申し込みが必要です。

会期は9月11日(日)なので、そのうち行こうと思っていましたが、記憶に新しいうちに!と、さっそく、翌日の日曜日、梅雨の合間の貴重な晴れ日。日曜と言えば旧奏楽堂の日曜コンサートも楽しめるのでその時間も考慮して行くことにしました。

【チケット】

前日の土曜日にチケット予約サイトで確認したらまだまだ全時間帯「○」の表示。開館と同時に展示室に入れる〈9時30分〜10時〉の入場予約のチケットをオンラインで購入。当日、上野に向かう電車の中でも空き状況を確認したら予約枠、全時間帯にまだ十分余裕があって、「○」になっていました。

企画展のチケットで常設展も観ることができます。

〈9:25〉9時25分頃、国立西洋美術館前に到着。ちょうど開門のタイミング。

西洋美術館の敷地に入るための列が「科学博物館」方面の側の国立西洋美術館の門前くらいまで延びていました。

敷地に入る列は、事前予約の人も当日券を買う人も同じ列で、建物に入る前に

〈9:27〉それでも、9時27分ころには入館できました。

【感染症対策は?】

体温はモニターで入口入るときにチェックされて、アルコールで手指の消毒をします。

《コインロッカー空き状況》

この時間は、まだ手前の方もコインロッカーも空いていましたが、企画展示を見終わって、11時半過ぎには手前のロッカーは埋まっていて、その先の「カフェ スイレン」へ行くほうにあるロッカーはまだ空きがありましたよ。

企画展示室に続く階段を下りたところにもロッカーがあります。

100円を投入して返却されるタイプのロッカーなので、荷物を預けて身軽にと思われる皆様、100円玉をお忘れなく!

《所要時間》

所要時間は、最初の映像約12分を含め、途中休憩はしないで、一枚一枚じっくり見て回って1時間半ちょっと超えるくらいでした(グッズを見て買う時間は含まず)。

展示室へ

参考までに、「ダイアローグ」とは、日本語では「対話」を意味します。

荷物をロッカーに預け、入室の列に並んだのが、9時40分ごろ。それから、展示室のある地下へ階段を下りる。ここでチケットを提示して展示室の方へ行くのですが、窓口が2つに分かれていて、係の方に「右側へどうぞ」「左側へどうぞ」と案内されチケットを提示。

【展示室入る前の映像、放映の時間は約12分】

こちらの映像の内容は、今回コラボしているドイツのフォルクヴァング美術館と国立西洋美術館がどんな思いのもとにそしてどんな流れがあって今日の私たちに届けられているか、「藝術は人々を平和に導くことができる」、「共に楽しもう」、「人々の集う広場」、そして「良き仲間がいてこそ成し得られる」、「志が自分が生を受けている間に成し得なかったとしても、また、自分が思った通りに事が運ばなかったとしても、それは形となって後世に遺り、次世代を生きる人たちに繋ぐことができる」ということが約12分という間に分かりやすくまとめられています。

ぜひ、足を止めてご覧になってから、展示室へ向かわれることをオススメします。

〈10:00 展示室へ〉

《撮影可能な作品がたくさん》

嬉しいことに、こちらの展覧会は【撮影禁止】のマークがついているもの以外は撮影が可能です。

Ⅰ 空を流れる時間

最初に迎えてくれるのは国立西洋美術館蔵 ウジェーヌ・ブーダン《トルーヴィルの浜》1897年。空や雲、砂浜のリアルさと人々も小さいけれど細かく描写されている。この時代を感じられる一枚。海辺にドレスで行くなんて、みたいな。

エドゥアール・マネ《嵐の海》、クロード・モネ《波立つプールヴィルの海》と巨匠たちの海の景色が広がります。

雪景色は、クロード・モネ《雪のアルジャントゥイユ》。

カミーユ・ピサロ《ルーヴシエンヌの雪景色》と並んでます。

どちらも松方コレクションからクロード・モネの作品でロンドンの橋を描いた2枚↓

写真には撮らなかったのですが、自然の風景といえば外せないカミーユ・コローの《ナポリの浜の思い出》も好きだなあと思いました。

マックス・リーバーマン《ラーレンの通学路》フォルクヴァング美術館、林の中の通学路っていいなぁ。

フォルクヴァング美術館のオーギュスト・ルノワール《オリーヴの園》↓

国立西洋美術館のオーギュスト・ルノワール《風景の中の3人》

Ⅱ 〈彼方への旅〉

印象深い一枚。パンフレットにも掲載されている。カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ《夕日の前に立つ女性》。

絵の大きさは思っているより小さいサイズでした。夕日とのタイトルが付いていますが夕日か朝日かは議論されているそう。

ヨハン・クリスティアン・クラウゼン・ダール《ビルニッツ城の眺め》は開け放たれた窓からの景色。逆光と外の景色の明るさなど心に残る作品。

ギュスターヴ・クールベ《波》比べ。フォルクヴァング美術館所蔵品↓

国立西洋美術館、松方コレクション↓

次の2点は柔らかい美しい作品で心が和らぎます。

国立西洋美術館のギュスターブ・モロー《聖なる象(ペリ)》↓

松方コレクションのギュスターブ・モロー《聖チェチリア》↓

ルドンやナビ派は三菱1号館美術館のイメージが強かったのですが、西洋美術館の所蔵品でした!西洋美術館、隅々まで押さえている!と感服!

ナビ派のポール・ランソン《ジキタリス》↓

この章では両館所蔵のポール・ゴーガンの作品も。松方コレクション、しっかりゴーガンの作品も押さえています。

Ⅲ 光の建築

ポール・セザンヌは「下手なのか?」と言われながらも、今日も愛されている画家ですよね。

6月18日(土)の国立西洋美術館・館長田中正之さんによる「20世紀美術における『自然』」と題した講演会の中でも取り上げられていたポール・セザンヌのこちらの作品《ベルヴュの館と鳩小屋》↓

建物の正面の壁と側面の壁の境い目が曖昧に描かれています。

適当にやったのではなく、デフォルメを表現に使うようになったのはセザンヌが始まりだというようなお話でした。

点描のなかに、月の光が本物のように感じられるテオ・ファン・レイセルベルへ《ブローニュ=シュル=メールの月光》フォルクヴァング美術館↓

こちらも水面に映る風景がまるで本物のよう!アクセリ・ガッレン=カッレラ《ケイテレ湖》西洋美術館蔵↓

ポール・シニャック《ポン・デ・ザール橋》フォルクヴァング美術館蔵↓

ポール・シニャックが世に知られる前の早い段階でもうコレクションに加わっていたのだそう。

こちらも前日6月18日(土)国立西洋美術館館長の田中正之さんの講演会「20世紀美術における『自然』」でのお話にでてきたピート・モンドリアン《コンポジションX》Xを10(テン)と読みます。

ピート・モンドリアンはセザニズム→キュビズム→抽象美術と表現を変えていったそうです。

撮影禁止でしたがジョアン・ミロの《絵画》もこの章で観られます。なんか胸が擽られる作品です。ジョアン・ミロは日本推しだったそうです。

パウル・クレー《月の出(サンジェル=マン界隈)》↓色使いと形がかわいい。

国立西洋美術館を設計したル・コルビュジエ《三人の人物(モデュロール)》も面白いです。

Ⅳ 天と地のあいだ、循環する時間

フィンセント・ファン・ゴッホ《刈り入れ(刈り入れをする人のいるサン・ポール病院裏の麦畑)》

ゴッホは種蒔きを「生」、刈り入れを「死」と捉えていたと。普通なら刈り入れは豊かさの象徴として捉えられるのにゴッホの感覚って独特ですね。

弟に宛てた手紙もメッセージとして壁に書かれていました。この手紙で私たちはゴッホともここで対話したような氣になります。

ケーテ・コルヴィッツ《『農民戦争』より(1)〈耕す者〉》

ゴッホの《ジャガイモを食べる人々》と重なる一枚。

コルヴィッツは「近代ドイツの先駆的な女性芸術家で、労働者の貧困問題、戦争がもたらす悲惨や死に対する怒りや悲しみ、苦悩を力強く表現し続けた」と展覧会の説明にありました。

フィンセント・ファン・ゴッホ《ばら》

《向日葵》や《糸杉》から感じられる狂気のような激しさではなく、とても優しくて柔らかい緑と白のコントラストが何とも言えないこの作品はとても貴重だと感じます。これが日本の東京にあるのが嬉しくありがたく思います。松方さんすごい!

そしてクロード・モネといえば《睡蓮》。松方コレクションにも入っています。ほんと!さすが!

こちらの《睡蓮》は一枚の絵画がくぐってきた歴史を目の当たりにすることになります。

壁のメッセージは図録にはないので、写真に収めておくのもいいと思います。

見応え充分!

松方コレクションもフォルクヴァング美術館の絵画たちも、激しい荒波の時代を乗り越えて今私たちの目に触れることができるということ。そしてその激しさとは対極で、松方さんやオストハウス、画家たちや企画・準備に携わった学芸員さんたちとも、ゆっくりじっくり対話したような心にじんわりあたたかく響く、そんな展覧会です。

【ランチタイム】

〈11:30〉11時半前頃、展示室出口は1階のグッズ売り場へと続きます。グッズは後にして混雑を避けて早めのランチのため「カフェ・すいれん」へ向かいます。

「カフェ・すいれん」の入口は企画展示室入口側からです。常設展出口を出たところ、です。

グッズ売り場の方は出口でこちらからは入れませんのでご注意を。

11時半頃は、入店待ちの列はできていませんでしたが、↓

「係りの者がご案内いたしますので、お掛けになってお待ち下さい。」とのこと。一番目。椅子に座って待ちました。その直後からぼちぼちと入店待ちの方々が後に続いて椅子に。

5分ほど待って、店内へ案内されました。

ル・コルビュジエコースとデザートを注文し、料理が運ばれて来たのが11時45分頃。

中庭の緑を眺めながら、12時10分頃レストランを出て、常設展へ。

《常設展》

企画展のチケットで《常設展示室》も楽しめます。

今日は、ざっと見て回りました。

こちらも撮影禁止のマーク以外の作品は撮影が可能です。

企画展の映像に出てきたそして西洋美術館を設計したル・コルビュジエの絵画も観ることができますよ。

その後、ミュージアムショップへ。

ミュージアムショップは奥の西洋美術館所蔵品を元にしたグッズショップと建物入口入ってすぐの企画展示に関連したショップがあります。

図録と、撮影禁止マークの作品もポストカードやグッズになっていたので、ポストカードを購入。あと!最近イヤリングほしいなと思っていたのでカメオ調のイヤリングを購入。

「カフェ・すいれん」については次回の記事で紹介しますね。

《休憩コーナー》

カフェ・すいれん前にはこんな素敵な休憩コーナーもあります。資料も氣軽に手に取れるよう配置されています。

【グッズ】

左から「図録 ¥2,700」「カメオ調イヤリング ¥2,640」「ポストカード 各¥160」(すべて税込価格)。

「ポストカード」下の2枚は撮影禁止だった作品。左からジョアン・ミロ《絵画》、ドイツの画家エミール・ノルデ《百日草》。

【上野公園・パンダポスト・収集時刻】

〈13:10頃〉国立西洋美術館を後にして、事前に書いて切手も貼っておいたポストカードをパンダポストに投函。

【旧奏楽堂・日曜コンサートへ】

東京都美術館の横を抜けて、旧奏楽堂へ。日曜日には入館料300円で、14時から東京藝術大学の学生さんによるチェンバロ、またはパイプオルガンの演奏会があります。

入館前に検温と手指の消毒。

演奏だけではなく、学生さんによる曲の説明も。

時間は30分ほど。

この日はチェンバロの日。

《国立西洋美術館、松方さんを知るオススメの1冊》

原田マハさん『美しき愚か者たちのタブロー』。2019年に国立西洋美術館が設立60周年を迎えた年に出版された本です。松方コレクションの数奇な運命、絵画を守るために情熱を注いだ人たち、時代の波、織り交ぜられて語られています。

《国立西洋美術館一般向けプログラム》

次回の「国立西洋美術館リニューアルオープン記念 自然と人のダイアローグ フリードリヒ、モネ、ゴッホからリヒターまで」に関連しての講演会は7/16(土)。事前申し込みが必要です。

【コルビュジエについて、西洋美術館について参考になるパンフレット】

思いが詰まっています。より理解が深まる説明です。

ぜひ、この機会にお手にとって目を通してみてください。

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