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『人生をいじくり回してはいけない』『ゲゲゲの人生わが道を行く』水木しげるさんその魅力

検索ワードに「人生を」と入力すると、「人生を豊かにする」「人生を変える」「人生を楽しむ」などが出てくる。大体、「今のままではいけない」「何かしなくては」「そのためには何ができていなくて、何ができるようになるといい?」「今何が足らなくて何があればいい?」などなど積極的に、ポジティブに何かするというイメージがあります。

人生を「いじくり回してはいけない」と言うキーワードは消極的にも思えます。

【そんな水木サン、その一生は】

『ゲゲゲの人生わが道を行く』(NHK出版)

ここには、水木さんの幼少期が目に浮かぶように書かれている。

水木さんが影響を受けたと思われるお父さまの逸話。東京の大学を出ているけれど、遊蕩三昧で、気が小さくてひどく怖がりで、仕事はよくクビになっていたという、そんなお父さん。そしてなんと言っても、水木さんに「妖怪」や「不思議なこと」を色々お話しして聞かせてくれた『のんのんばあ』。お手伝いや子守のために水木さんの家に来ていた人で、とにかくその話が面白く夢中になったとか。

3人兄弟の真ん中だった水木サン。お兄さんと弟は幼稚園にも通っていたのに、水木サンは行かせてもらえず、小学校へも一年遅れで入学。

子どもの頃から水木サンは寝るのが大好き。学校の時は朝は起きられなくて、学校には遅れないようにと朝ごはんを残して先に行った兄・弟の分までしっかり食べて遅刻して行っていた水木サン。いつの間にか、周りからもそれが当たり前だと思われるようになって、先生からも何も言われなくなる。他の生徒は遅刻するともちろん怒られるんですが。

もっとも、そういうことを日常にするため、まわりの”常識”を変えるためには、かなり立たされたり、なぐられたりしたが。

それでも平気というより、自然の掟に従っているぼくをみると、

「そのままにしておこう」

という気持ちに周りがなるのだろう。

『人生をいじくり回してはいけない』水木しげる/ちくま文庫 P36

学校生活はこんな感じだった水木サン。

その後も、兄や弟は試験を受けて中学に進学したが、水木さんは無試験で入れる高等小学校へ進学。当時は、中学に進学しないということは世間でいう出世コースとは外れた道を行くということだったそうだ。でも、その在学中にすでに絵の才能で世間に認められる。高等小学校卒業後、父親の紹介で大阪で就職するもなぜか

でも、理不尽な軍隊生活。激戦区のラバウルの最前線へ出兵して、マラリアにかかっても、左腕を失っても、そして隊員が水木さん以外命を落とすのを目の当たりにしても、生き延びて日本に戻って、またそこでも苦労しながらも家庭を持って、変えないところは変えないで、ゲゲゲの鬼太郎が長く愛されるキャラクターになってく。戦時中には禁止されていたにもかかわらず、現地の住民とも親しくなり、そこで対極ののんびりした生活を見て知ったことも、水木サンの

水木サンはどんなに貧乏でも、妖怪について調べるための文献集めの資金は欠かしませんでした。

妖怪を描いているうちに、水木サン自身が楽しくなって浮かれ出すんです。すると妖怪たちも当初考えていた筋とは別に自由に動き出す。

『人生をいじくり回してはいけない』(水木しげる/ちくま文庫)
  • 「これだけは」という「こと」や「もの」には躊躇なくお金を出す、支払うという姿勢と、
  • 「それをしていると自分自身が楽しくなってくる」という在り方

水木サンの生き方の基準はここにあるのですね。

【できないことはどうする?】

やりたくないことは無理にやることはない。自分にできないことは他人に任せておけばいい。小さい頃から私はそう考えていました。まあ、単にずぼらだったのかもしれませんが。

 好きなことに情熱を注いで、人生を行き切ること。うまくいく時もあれば、うまくいかない時もある。そんな時に、あたふたと騒がないほうがいい。幸福だの不幸だのといちいち口に出さないほうがいい。

 人生にはいろんなことが起こって当たり前。それらに一喜一憂するのではなく、放っておくことです。人生をへたにいじくり回したところで、何の解決にもなりません。

『人生をいじくり回してはいけない』(水木しげる・著/ちくま文庫)

ならば自然の流れに身を委ねてしまったほうがいい。しょせん人間の力ではどうしようもないこともあるものです。

『人生をいじくり回してはいけない』(水木しげる・著/ちくま文庫)

これ、昨今話題の渋沢栄一さんも同じようなことをおっしゃっています。

なるようにしかならない

 自分は唯だ自己の特義心に訴へ、而(しこう)してこれは人間として守る可(べ)き本分であるとの自覚から、其の事の大小に拘らず人物の上下を問はず、自分の向こふに立つ者に対しては、満身の誠意を注入してこれに接する訳である。

人間界のことは如何に心配したからとて成る様にしかならぬものであるから、無意味の心配は何の役にも立たぬ。それよりも尽くすだけの事を尽し、それから先は安心して天命に任せて置く方が上分別である。人間の安住は「仁」の一字に帰着する

『渋沢栄一 人生を創る言葉50』(渋沢 健・著/到知出版社)

この本は渋沢栄一さん5代目子孫のコモンズ証券取締役会長 兼 EGS最高責任者でもある渋澤健さん解説の本です。健さんの解説はこの様に続きます。

【結果を気にせず出来るだけのことを精一杯やる】

(中略)

栄一が指摘するように、何の心配もなく落ち着くためには「仁」が必要です。相手の気持ちや視点を想像するチカラです。

そのチカラを活用しながら、無意味な心配はせず、自分が出来るだけのことを精一杯やって、その後は「なるようにしかならない」と自分自身に暗示をかけて、結果は天に任せてしまう。これが人生成功のヒントと言っていいでしょう。

『渋沢栄一 人生を創る言葉50』(渋沢 健・著/致知出版社)

この辺り、ちょっとは毎日の心がけの参考になるかなぁ。

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