NHK Eテレ の【-SWITCHインタビュー達人達-】。録画してみているのですが、ダンサーの菅原小春さんと写真家梅佳代さんのお二人、直接の対談はされていないのですが、前回の「忘れる、覚えていない」とお答えされていたこともそうですが、他の答えも共通点を感じたので、ここで紹介したいと思います。
今年の5月30日再放送分の「平和構築学教授 伊勢崎賢治さん✖️ダンサー 菅原小春さん」(2017年12月9日に放送されたもの)の回では、当時25歳の菅原さんが、
「うまくいかない時どう乗り越える?」
と質問した当時60歳の伊勢崎さんに、
「どうでも良いって大事ですよ」
【-SWITCHインタビュー達人達-】「平和構築学教授 伊勢崎賢治さん✖️ダンサー 菅原小春さん」
「どうでも良いって大事ですよ」と二回繰り返されていたのが印象に残りました。
楽しいって、踊って、って言われるとか。
こういう顔して、こういう気持ちで踊って、とか。
それの期待に応えようとするから自分は変な空回りが生まれて、そんなダンスになっちゃっているだけで、多分この人(言ってくる人)のことを「ええ、そうですね」って言って聞き入れて、こうやって(ピースする)やって聞き入れて、どうでもいい感覚を、良い、美しいどうでも良い感覚で浸れたときに、ああ初めて踊れたんだなあって思ったんですけど
【-SWITCHインタビュー達人達-】「平和構築学教授 伊勢崎賢治さん✖️ダンサー 菅原小春さん」
聞き入れて、良い、美しいどうでも良い感覚で浸る、という菅原さんの表現に感服。見習いたい考えであり、在り方だ。
写真家の梅佳代さんは、対談相手の絵本作家ヨシタケシンスケさんに
「思い通りにならないこと、そういったもったいなさに対しての処理のしかたは?」
と質問されて、
「どっちでもいい気持ちでいっている。この日はこうだったっていう感じです。」
「全て相手がいることなので、そこはあまり無理やりなことは…。記録っていう感じで。その人たちのその時っていう氣持ちです。『対話』っていうかその日の『ふわぁ』っていう感じ。『アホみたい』なんですけど…。そんな感じです。
【-SWITCHインタビュー達人達-】「写真家 梅佳代さん✖️絵本作家 ヨシタケシンスケさん」
とお答えされていました。
「中道」と呼ぶのでしょうか。
ゲーテの言葉、
他人(ひと)を自分に同調させようなどと望むのは、そもそも馬鹿げた話だよ。
ゲゲゲのゲーテ
〈間合いをはかる〉
「他人を自分に同調させようとするのは、ばかげた話だ」とゲーテは言う。
「私はそんなことをしたことはない。私は人間を自立的な個人として見てきた。個人を探求し、独自性を知ろうと努力はしたが、彼らから同情を得ようなどとは思わなかった」
ゲーテに学ぶ賢者の知恵
自分と相手の折り合いというか、そういった人間関係の基本もお二人の考えや在り方、向き合い方は参考になる。