テレビはそんなに観ないので、知らないことも多い。そして自分がこれまでに知らなかった色んな人が対談しているNHK Eテレ の【-SWITCHインタビュー達人達-】。
【放送】Eテレ 毎週土曜 午後10時【再放送】Eテレ 毎週土曜午前0時(金曜深夜)
これが面白くて、録画して時間がある時に観るようにしている。なにが面白いかって、NHKの公式サイトによると、
異なる分野で活躍する2人の“達人”が登場。
成功への道筋や、独自の哲学を語り合う。
“化学反応”が醍醐味のクロストーク。
NHKの公式サイト この番組について
銀色夏生さんの詩、
人と人の出会いは化学反応です。
反応して、輝く何かを生み出せる相手は本当にまれにしかいません。
もちろん人と自分は違うから、自分にとって素敵でなければならないし、そういう人とはだれよりも自分らしい自分でつきあいたい。
銀色夏生『悲しがる君の瞳』「恋人はラッキーボーイ」より(角川書店)
を思い出しました。
そんな【-SWITCHインタビュー達人達-】ですが、今年の5月30日再放送分の「平和構築学教授 伊勢崎賢治さん✖️ダンサー 菅原小春さん」(2017年12月9日に放送されたもの)の回。
建築家だった伊勢崎さんが
「(菅原さんに)聞きたいことがいっぱいある」とおっしゃっていた伊勢崎さんの菅原小春さんへの質問とは?
【できたことが今日できなくて、意気消沈してしまうとき、どうやって克服する?うまくいかない時、どう乗り越える?】
菅原さん「私よく忘れちゃうんですね。過去のことは忘れちゃう。良かった時のことさえも私忘れちゃって。
悪いこと、その時に感じることは異常に強いんですよ。『最悪な日だ、今日は。』『最高の日だ、今日は。』とかって。今日一日そういう感じはあるんですけど、寝て、美味しいもの食べて、寝て、明後日くらいになっていると良いものもなんか飛んで行っちゃう。
多分、忘れるように生きてきたのか」
【-SWITCHインタビュー達人達-】「平和構築学教授 伊勢崎賢治さん✖️ダンサー 菅原小春さん」
あ、こういうこと、以前、【-SWITCHインタビュー達人達-】写真家の梅佳代さんと絵本作家のヨシタケシンスケさんの回でもあったなと思い出したので紹介しますね。
【思い通りにならないこと、そういったもったいなさに対しての処理のしかたは?】
ヨシタケ「絵は面白いところ『こういうの面白いと思うんだよね』というのをそのまんま描けるが写真は思った通りにならないじゃないですか。それが面白いところではあるのですが、そういうもったいなさってどう処理しているんですか?」
「『本当はもっとああいうのがよかったのにな』っていうか。先にイメージしすぎると辛かったりもするだろうなとも思うんですよ。」
【-SWITCHインタビュー達人達-】「写真家 梅佳代さん✖️絵本作家 ヨシタケシンスケさん」
それに対する梅さんの答え。
梅「イメージはしていない。ゴールはない。設定がない。全部ありにしている。たまにあと一歩、みたいな時はあるけど全然未練は無い。なんか記憶に無くなるっていうか。」
【-SWITCHインタビュー達人達-】「写真家 梅佳代さん✖️絵本作家 ヨシタケシンスケさん」
ダンサー 菅原小春さんは「過去のことは忘れちゃう」、写真家 梅佳代さんは「なんか記憶に無くなる」と二人ともおっしゃっているところが面白いと感じました。
忘れることの効用、人間は忘れるようにできているのは、次に進んだり、活力を湧かせるのには本当に都合が良いことなのかもしれない。
お二人の生き方の姿勢、きっと周りの人も居心地が良いのではないんじゃないかなと思いました。
また、ダンサーの菅原小春さんの、その続きのお話も心に残りました。
その日の自分をどれだけ愛してあげて、受け入れてあげて、その日のことを。
最悪な音が鳴ったら、そこの最悪な境地の心地いい部分を聞かせるだけというか、見せるだけというか、ていう風に思っちゃいますね。私は。
【-SWITCHインタビュー達人達-】「平和構築学教授 伊勢崎賢治さん✖️ダンサー 菅原小春さん」
菅原小春さん、大きい人だなぁと感じました。