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本当のコミュニケイション上手って?スイッチインタビュー「ブレディみかこ✖️鴻上尚史」その1

NHK Eテレの-SWITCHインタビュー達人達-「ブレディみかこ✖️鴻上尚史」の中で「本当のコミュニケイション能力とは」と語られていたお二人。

鴻上(略) 日本人って コミュニケイションのうまい人っていうのは 誰とでも友達になれるとか 、わりと簡単に 人間関係を築ける人のことをコミュニケイションがうまいって思われていると思うんだけど、コミュニケイションがうまいっていうのは 物事がもめたときになんとかできる能力がある人のことだと」

ブレイディ「そうなんです。それが対応力なんですよね。だから多様性があると すごく もめるんだけど、それをどう折り合いをつけてやっていくかっていう力っていうのは 何か…自分たちだけ通用するって言っても駄目なんですよ」

NHK Eテレ-SWITCHインタビュー達人達-「ブレディみかこ✖️鴻上尚史」

そして、舞台をリハーサルから本番、そして、何十回とやっていく中で

鴻上「『もう あいつとは やっていけいない』とか『あの人とは無理です ガマンの限界』…とかっていうふうに言われたときに でも あと10ステージとか 15ステージとか残っているわけで そうすると『まぁ まぁ 気の持ちようですから』とか『気にしないで』とかっていう抽象的なことを言ってもしょうがないので 『じゃあ あの人は 何か ウナギが好きとか言っていましたから 明日二人と一緒に…3人でウナギ食いに行きますか』とか ようはその 具体的で実行可能な些細なことをアドバイスするしかなかったんですよ」

鴻上「まぁ 相談てね 言うだけでね ホッとするようなところありますから」

NHK Eテレ-SWITCHインタビュー達人達-「ブレディみかこ✖️鴻上尚史」

と、いうようなことも多かったという鴻上さん。

そういったご経験を生かして、現在、『AERA』のサイトで連載中の一般の人々から寄せられた人生相談に答えていらっしゃいます。ブレイディさんも、この『ほがらか人生相談』のファンで、これに感銘を受けて、対談が実現したそうです。

ブレイディ「相談に答えるときに 最も気をつけていることは何ですか?」

鴻上「やっぱり 実行可能なこと… 具体的で実行可能なことを 最後 手渡してあげたいというふうに思いますね。」

NHK Eテレ-SWITCHインタビュー達人達-「ブレディみかこ✖️鴻上尚史」

「具体的で実行可能な些細なことをアドバイス」をされている「丁寧で誠実な回答」に私もブレイディさんと同感!すっかり鴻上さんのお人柄に惚れちゃいました。番組では特に同調圧力について鴻上さんの答えが紹介されていましたが、実際に鴻上さんの本を読んでみると、どの本も「こういうときどうしたらいいだろう?」と思うときに、「具体的で実行可能な些細なことをアドバイス」してくれ、励ましてくれる本です。

番組では、日本人のコミュニケイションを「世間」「社会」に向けての2種類があって、日本人は社会に向けてのコミュニケーション能力を高めていく必要があると鴻上さんは語られていました。

  • 「世間」深い関わりがある人々との世界。あなたと利害・人間関係があるか、将来、利害・人間関係が生まれる可能性が高い人達のこと
  • 「社会」今現在、あなたと何の関係もなく、将来も関係が生まれる可能性が低い人たちのこと

まずはタイトルの通り「コミュニケイション」について丸ごと一冊に詰め込まれたこちらの本。文庫本ですので、手に取りやすく、例にとっても一つ一つ、スッテップに応じながら丁寧に語りかけるように書かれています。まるで鴻上さんのレッスンを対面で受けているような本。

『コミュニケイションのレッスン』だいわ文庫

鴻上さんご自身もこの本のことを『この世界はあなたが思うよりはるかに広い』で「自分で言うのもなんですが、この本は、二つの点で画期的なコミュニケイションのレッスン本です。ひとつは、日本人のコミュニケイションを『社会』向けと『世間』向けにはっきりと分けたことです。(中略)もうひとつのこの本の目玉は、『交渉する』というテクニックを4つに分けて紹介したことです。」と述べられています。

冒頭「野球やサッカーが下手なことと、人格とは何の関係もないのと同じように、コミュニケイションが下手なことは、あなたの人格とは何の関係もありません」とはっきり書かかれています。「この自覚、大事!」と励まされます。なぜなら、文中にもあるように「『コミュ障(コミュニケイション障害)』とからかわれたり、自己嫌悪を感じたり、ともすると、コミュニケイションが下手なことは、自分の人格が劣っているかのような錯覚をもってしまいがちです。」そこを繰り返しコミュニケイションが下手なことは、あなたの人格とは何の関係もありません」と伝えながら、「コミュニケイションは技術」という視点から、鴻上さんが「30年間、演出家をやりながら、ずっとコミュニケイションに関して考え、実践してきたこと」が書かれている本です。

そして、コミュニケイションとは、情報と感情をやり取りすること。具体的には「聞く」「話す」「交渉する」と言う3つの技術の視点から、分かりやすくアドバイスされています。ここでは、その1で、【聞く】について書き留めたいと思います。(【話す】【交渉する】はその2に続けます。)

【「無意識でやっていたこと」に氣付くことから】

自分は誰からコミュニケイションのやり方を学んだんだろう?(P19)

ほとんどの人は、幼い頃から身近な人のコミュニケイションのやり方を見て、それをまねてきただけだと思います。(P12)

身近な人とは、多くの場合は親でしょう。あなたは、あなたの親がどうあなたに話しかけ、接してきたか、そして、あなたの親が家族(夫婦、祖父母、兄弟)、親戚、近所の人など、あなた以外の人にどう話しかけ、接したかを意識的にも無意識的にもまねし、それがあなたのコミュニケイションの基本になっているはずです。

自分の「当たり前」はどこから来ているのか?(P17)

僕は、あらためて親が子どもに与える影響に愕然としました。(P16)

無意識にしていたことを、意識的に見られるようになれば、自分の「考え方」「人との接し方」「コミュニケイションのやり方」を、客観的に見ることができるようになります。(P18)

「コミュニケイションのレッスン」(大和書房)鴻上尚史

ちょうど今TBS火曜ドラマ『私の家政婦ナギさん』が放送されていましたが、こちらも親子関係(母娘)が根底にあることを教えてくれているなぁと思いながら観ていました。

鴻上「旅の恥はかき捨て」という言葉もあるように、長い間、日本は「世間」だけで機能してきて、「社会」に対しては無視してそれで済んできて、大企業でもその企業の中でしか通じないルールだけでやって来たところは、続々と倒産したり吸収合併されているわけで、そこで「自分たちのルールだけじゃダメなんだ」と気づいた企業が今 生き延びているわけなんです、と。学校もそう。

(中略)

この多様性の この試行錯誤を ちゃんと理解しましょうっていうか 対応しましょうよっていう」

NHK Eテレ-SWITCHインタビュー達人達-「ブレディみかこ✖️鴻上尚史」

ブレイディ結局、でも 多様性っていうのも対応能力の問題にすごく関係していると やっぱり思っていて。その 自分の信じているルールだけが すべてではなくて 人が信じているルールは また 違うかもしれない。じゃあ その中で こういうルールもあるんだねって それこそ その人たちの靴を履いてみて 考える中で 何か こう 一緒に折り合っていけるのは それこそが 何か 多様性であり そうじゃないと やっぱり 対応していけない世の中に もう なってくるから。

NHK Eテレ-SWITCHインタビュー達人達-「ブレディみかこ✖️鴻上尚史」

まず、自分の中の無意識でやっている「当たり前」や「ルール」に目を向け、それから、自分とは「違う」とか「合わない」とか思える人の中の無意識で信じ込んでいることにも目を向けてみることから、「多様性」を理解し、「一緒に折り合っていける対応力」が育まれ、身についていくことができるかも!

【聞く】「サブ・テキスト」相手の言葉の奥にある氣持ちを汲み取ろう

人間は、話していることと思っていることが違うことが普通にあります。

話している言葉と反対のことを思っていることは珍しいことではありません。

演劇ではセリフの下にある本当に言いたいことを「サブ・テキスト」と言います。

(中略)表面の言葉に引きずられてはダメなのです。

相手の話を散々聞いているのに、相手の顔がまったく晴れなかったり、嬉しそうじゃなかったり、話が終わりそうにない時は、「相手は本当は違うことを話したいんじゃないか」と考えてみる必要があります。

「相手は何を話したいのか?」というサブ・テキストを探るのです。

「コミュニケイションのレッスン」(大和書房)鴻上尚史 P101〜102

その「サブ・テキスト」の探り方も、鴻上さんは「具体的で実行可能な」引き出し方を本に書いてくださっています。例えば、

「どうも、言いたいことと話していることは違うんじゃないのか」と感じたら、「そんなこと言いながら、本当は嫌なんじゃないですか?」とか「本当は給料が問題だと思ってるんでしょう」とか「僕だったら、そんな人、嫌いです」と、話題の周辺を探ります。

その時の相手の反応で、サブ・テキストを見つけるのです。

「コミュニケイションのレッスン」(大和書房)鴻上尚史 P102

話していることと思っていることが違うこと」、これ、ドラマの中だけかと思いきや、結構身近であったりするのです。うちは、両親ともそんな感じで、言葉足らずなのか何なのか、かなり苦労しました。友達関係でもあります。そして、そう言うのを、お互いに「とっても面倒くさいと思う」か「面倒くさがらずに汲み取ろうとするか」で重ねられていく人間関係は変わって行くと思います。特に、親子関係、兄弟など家族間において、日々、相手の言葉の奥にある氣持ちを汲み取ろうとする姿勢は大切だと思うのでした。この「サブテキスト」については「交渉する」のところでも触れられていました。

【共感をすることが大切】

何気ない話を続けながら、相手の長所を見つけて下さい。どんな人にもひとつは面白い話題があるはずです。

あなたが「聞く」達人になれば、「その話、面白いですね」とか「そんなことがあるんですか」とか「そういう話、好きです」という言葉で、相手がまったく自覚しなかった長所を伝えてあげることができるのです。

そうすることで、相手のコミュニケイションの技術は上達します。内心、「ほお、こういう話が面白いのか」「へえ、こういう部分が聞きたいのか。私の予測と違うんだな」と分かっていくからです。

「コミュニケイションのレッスン」(大和書房)鴻上尚史 P113

「共感」とは「相手の長所を見つける」ことも含まれるのですね。目から鱗の考えです。これについて、『もう君はそこにいる』(ネヴィル・ゴダード/著)という本に書かれていたことを思い出しました。

(略)この場合の「赦し」は、世の中の人々が考える「仕返しをやめる」という意味ではありません。

私が言う「赦し」とは、赦そうとする相手のことを「その人の理想通りになっている」と考えてあげることです。

このように考えるとき、あなたは、自分がしてもらいたいことを相手に対して行っているのです。

「もう君はそこにいる」(ヒカルランド)ネヴィル・ゴダード P77〜78

「相手の長所を見つける」というのと「相手のことを『その人の理想通りになっている』」と考えること、ちょっと似ている感じもしました。

否定的なあいづちはやめよう

相手の話を途中でさえぎるのは、やめた方がいいでしょう。たいていの場合、人は自分の話をしたいので、相手の話をさえぎります。ですから、ちゃんと最後まで自分の話ができるというのは、とても嬉しい状態なのです。

相手の話にまず「否定」で反応するのもやめた方がいいです。相手の話を聞いて「いや、そうじゃなくて」とか「違うと思うよ」とか「それ、おかしくないか」など、「否定」や「批判」「忠告」から始める人は多いです。

(中略)

自分の意見を言うのに、一番簡単なのは、相手を否定することです。代わりの案を出したり、相手のいい所を見つけたりするのは難しいのです。ですから手軽に自分を主張しようとしたら、批判したり否定すればいいのです。

けれど、それでは、建設的なコミュニケイションは始まりません。まずは、「なるほど」と肯定的なあいづちやうなづきを示し、相手との関係を築いた後に、(どうしても言う必要があれば)批判を口にするのです。

「コミュニケイションのレッスン」(大和書房)鴻上尚史 P103

こんなふうに、相手の話に対して自分がどのような「あいづち」を返しているか、無意識にやっていたところが多い部分ではあると思いますが、意識して自分の会話を客観的に見直すきっかけになりました。あいづちなんて、ほぼほぼ、反射的にやってしまっていることで、この【反射】を氣にかけてみるのも相手とコミュニケイションがうまく通じていくのかの大切な要素になりそうですね。ここでも、鴻上さんは「いや、そうじゃなくて」「違うと思うよ」など具体的にその言葉を教えてくださっていて、ハッとしました。

その2に続きます。その2では【話す】、【交渉する】について書き留めたいと思います。

『AERA』のサイトはこちらです↓

https://dot.asahi.com/columnist/profile/series/?series_id=hogaraka-jinsei

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